米永住権保持者、世界のどこに住んでいても米国への税務義務

画像はAIジェネレーター作成


米国市民権保持者(U.S. citizen)と永住権保持者(グリーンカード保持者、lawful permanent resident)は、基本的に世界のどこに住んでいても、米国に対して全世界所得に対する申告義務があり、一定の条件で税金支払い義務が発生します。

これは米国特有の市民権ベース課税(citizenship-based taxation)という制度によるもので、世界で米国とエリトリアの2カ国しか採用していません(2026年現在)。


米国市民権保持者の場合

◆居住地に関係なく、全世界の所得(日本での給与・事業所得・投資所得・年金などすべて)が米国税務申告の対象になります。

◆IRS(米国内国歳入庁)への確定申告(Form 1040など)が毎年必要です(所得が一定額以上ある場合)。

◆ ただし、実際に追加で米国に税金を払うかどうかは別で、以下の仕組みで軽減・ゼロになるケースが非常に多いです。

◇ Foreign Earned Income Exclusion(外国稼得所得控除):海外で稼いだ一定額(2025-2026年頃で約12万ドル前後、年により変動)までを米国課税対象から除外可能。

◇ Foreign Tax Credit(外国税額控除):日本などで既に払った税金を米国税額から差し引ける。

◆ 日米租税条約の適用も可能。

◆ 結果として、多くの海外在住米国人は米国に実質納税ゼロでも、申告義務だけは残るという状況になります。


永住権保持者(グリーンカード保持者)の場合

◆ 米国税法上、永住権を持っている限り、市民とほぼ同じ扱い(全世界所得課税・申告義務)を受けます。

◆ 日本に帰国して住んでいても、グリーンカードを正式に放棄(Form I-407提出)しない限り、米国居住者とみなされ続けます。

◆ つまり、どこに住んでいても米国への申告・課税義務が継続します。

◆ 放棄すると「出国税(expatriation tax)」の対象になる可能性があり、特に資産が多い場合は注意が必要です。


◆◆ 2024年末に「海外在住米国人の居住地ベース課税への移行」を目指す法案が提出されましたが、2026年3月現在、まだ成立していません。将来的に変わる可能性はありますが、現行法では上記のルールが続いています。


◆ 申告を怠ると罰金(FBAR違反などで数万〜数十万ドル)が非常に高額になるため、無視は絶対に危険です。


個別の状況(所得額・資産・居住国など)で扱いが変わるので、必ず米国税理士(EA/CPA)に相談することを強くおすすめします。


結論、世界のどこに住んでいても米国への税務義務は基本的に逃れられません。

◆ もう2度と米国へ戻らない場合、市民権の放棄、永住権の正式放棄をする事が可能ですが、永住権を放棄するにあたり、出国税(expatriation tax)の支払いを命じられる場合があります。それらは所得金額、資産金額によりますので専門家にご相談ください。



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